左室駆出率(LVEF)低下

  • 本剤の投与により、左室駆出率(LVEF)の低下が起こることがあります。
  • 投与開始前に必ず患者の心機能を心機能検査(心エコー等)にて確認してください。
  • 投与中は定期的に心機能検査(心エコー等)を行う等、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には休薬、減量あるいは投与を中止し、適切な処置を行ってください。

重大な副作用として左室駆出率(LVEF)低下が報告されています。症状として呼吸困難、心不全、動悸がみられることがあります。

リスクが予想される患者

●心不全症状のある患者、又はその既往歴のある患者
●左室駆出率が低下している患者

本剤の投与により症状が悪化するおそれがあります。

発現状況

カペシタビン併用療法(国内第Ⅰ/Ⅱ相試験、海外第Ⅲ相試験)及び単独療法(国内第Ⅱ相試験)での臨床試験における駆出率低下の発現状況を以下に示します。LVEF低下の発現率は国内単独療法において6%、海外第Ⅲ相試験で4%でした。そのほとんどが無症候性(Grade 2以下)で、Grade 3はカペシタビン併用療法(海外第Ⅲ相試験)における1例でした。

※:NCI CTCAE1) ver. 3.0のGrade 1以上に該当するLVEF低下の発現率

臨床試験におけるLVEF低下(有害事象)の発現状況

[表]臨床試験におけるLVEF低下(有害事象)の発現状況

推奨されるマネジメント

本剤投与中は、以下に示すアルゴリズムを参考に、定期的に心機能検査(心エコー等)を行う等、十分な観察を行ってください。LVEFの低下が認められた場合は、以下のマネジメントアルゴリズムを参考に本剤の投与の継続、休薬、減量、中止を検討してください。

心障害(LVEF低下)のマネジメントアルゴリズム

[図]心障害(LVEF低下)のマネジメントアルゴリズム

海外カペシタビン併用第Ⅲ相試験(EGF100151)ならびに国内カペシタビン併用第Ⅰ/Ⅱ相試験(EGF109749)では、「ベースラインから20%以上低下かつ施設基準値を下回った場合」と規定しており、国内の添付文書においてはこの基準が記載されています。しかし、本剤は「LVEF低下患者は慎重投与」とされているため、本ガイドでは安全性に留意し、「ベースラインから10%以上低下かつ施設基準値を下回った場合」としました。


引用文献
1) Common Terminology Criteria for Adverse Events(National Cancer Institute, http://ctep.cancer.gov)

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